40代 男性
2011年5月~6月(4週間)
日常会話マンツーマン4時間コース
発音&リスニング集中プログラム2時間
◇Twitter: https://twitter.com/ChikaraKoiz
私は現在、「BBT大学大学院」の2年次を専攻していますが、この度このフィリピンの英会話スクール「CNE1」に入学する機会を得ました。この1カ月、英会話レッスンを受けて全寮制の生活をしながら、大学院のAC(Air Campus)での学習を並行してまいりました。よってその生活の紹介や「ACと英会話レッスンの両立」の可能性を述べるとともに、ここにこれを資料としてこのレポートを残したいと思います。この資料が、今後「BBT大学生および大学院生」のここでの生活の参考となり、また、「BBTとCNE1のコラボレーション」等の実現に向けた取り組みの一助となれば幸いであります。
- BBT大学大学院
- 日本初の、遠隔教育によるMBAプログラムを提供する大学の大学院。4年生の大学コースもある。
- AC(=Air Campus)
- BBTの教育プログラムを受講するための、BBTが開発したオンライン・プラットフォーム。講義の受講、ディスカッション、試験、学内のお知らせその他、すべての教育がこのプラットフォーム上で行われる。遠隔での講義のため、独自に開発された受講認証システムにより、講義の出欠確認を行っている。
学校紹介
学校の詳しい紹介はCNE1のホームページを参照としますが、簡単に特徴などを紹介いたします。「CNE1」は、日本人、フィリピン人、韓国人の3人の共同経営者により運営されていることが先ず特徴的と言えます。
全寮制
CNE1は全寮制であり、生徒のみならず、先生も皆、同じ学内で寮生活をしています。そのため、24時間の全生活が英会話レッスンというような生活を体験することが可能です。また、3食付き(週末も含め毎日)で、さらに洗濯や部屋の掃除も世話係の方にして頂けるため、学習以外の私生活を全面的にバックアップしてもらえる環境にあります。
休憩時間や放課後は、先生達と気さくに会話をしたり、歌ったりしながら親交を深め、気軽に英会話を楽しめる。
マンツーマンでのレッスン
レッスンは、全てマンツーマンで行われます。さらに、テキストを利用しながらも、英語スキルの中でも特に「スピーキング」というものを重視したレッスン内容であり、レッスン中は徹底的に繰り返して英語を「発する」という事を求められます。
基本は完全なマンツーマンレッスンで、スピーキングを徹底的に鍛えられる。
格安で質の高いレッスン
通常、海外英語留学と言えば「クラスレッスン」が標準であり、「マンツーマン」の個人レッスン等はオプションとなりかなり高額なレッスン料となります。また、日本国内でも「マンツーマンレッスン」を受けるとなれば、かなり高額なレッスン料となるのが一般的です。
対して「CNE1」では、下記の標準コースで約10万円程度とかなりの格安を実現しています。ただし、教師の英語レベルは決して低いものではなく(後述)、質の高い英語教育を実現していると考えます。
【4週間標準コース】
- ・ レッスン2h×2=4h(午前中のみ)+ レクリエーション(1h)
- ・ 寮費(4人部屋): 宿泊費、食費、洗濯費込み
- * 午後からレッスンを受ける場合は、別途オプション料金。
毎週金曜日には卒業式が行われ、講義修了証と成績証明書が一人ずつ手渡される。
卒業生はEnglish Speechを行うため、ここがレッスンの成果の見せ所となる。
Teacher
フィリピン人の英語レベル
フィリピンでは、日本の小学校にあたる「Elementary School」の時から英語で授業が行われており、学校では母国語(タガログ語)での会話は一切禁止という徹底した教育制度です。したがって、一般的なフィリピン人は基本的に普通に英会話が出来ます。象徴的な例として、フィリピンの映画館ではハリウッド映画などは「字幕なし」で上映されています(当然吹き替えではなくオリジナルの英語版)。フィリピン人にとって、英語は普通に生活に溶け込んだ言葉だと感じます。
CEN1教師陣の英語レベル
レッスンは、4人の「Head Teacher」を中心に全てフィリピン人教師により行われています。「Head Teacher」は、アメリカの英会話スクールで講師をしていた、またはアメリカで就業経験があるなど、申し分ない「英語スキル」を有していると考えます。英語の発音も申し分なく、癖のあるネイティブよりもよほど綺麗な発音であると感じます。
そして、他の教師陣はこの「Head Teacher」によって管理されています。当校で正式なTeacherになるまでに、教師の候補者は先ず「Head Teacher」により厳しいトレーニングを受けます(トレーニング生と呼ばれている)。トレーニング期間は人により様々で、しかも見込みのない候補生はそのまま採用されずに解雇されるという厳しい条件で教師は選出されています。このトレーニング生も休憩時間や放課後はキャンパスに居て我々と気さくに交流していますが、彼らトレーニング生でさえ英語スキルは十分高く、私の体験からすると、何ら問題なく我々の拙い英会話を受け止めてくれるレベルです。それでも、私が見てきた中でも、トレーニング生から正式な教師になれるのは半分にも満たない(3割程度)という厳しさです。
また、フィリピンには韓国人を相手にした韓国人経営の英会話スクールが多数あるようですが、各校に共通の問題点として、教師の遅刻が多いという事です。その点「CNE1」では全寮制で教師もキャンパス内に住んでおり、なおかつレッスン開始前にTeacherだけのMeetingが行われており、これにより教師の遅刻は全くありません。
これらにより、CNE1の教師の英語レベルは質の高さを確保しているとみられます。
ACとの両立について
AC生活
英会話レッスンを受けながらのAC生活を4週間行ってきました。私のCNE1での4週間の生活パターンは概ね以下の通りです。なお、前半2週間はレッスンを午前中の4時間のみ、後半の2週間は午後から2時間のオプションレッスンを追加しましたので、生活パターンは2パターン示します。
【パターン①(レッスン4h)】
6時 | 起床 |
6時~8時 | 授業準備、朝食等 |
8時~12時 | 英会話レッスン |
12時~13時 | 昼食 |
13時~18時 | AC(外出)*後述の問題点で詳述 |
18時~20時 | 夕食等 |
20時~24時 | 翌日の授業準備、Home Work、その他 |
24時 | 就寝 |
【パターン②(レッスン6h)】
6時 | 起床 |
6時~8時 | 授業準備、朝食等 |
8時~12時 | 英会話レッスン |
12時~13時 | 昼食 |
13時~15時 | 英会話レッスン |
15時~21時 | AC(外出)*後述の問題点で詳述 |
21時~24時 | 翌日の授業準備、Home Work、その他 |
24時 | 就寝 |
*パターン②では、夕食は外部で済ませていた。
ネット環境の問題点
フィリピンはネット環境がかなり悪く、中でもこのCNE1のネット環境はかなり遅れていると言えます。CNE1にはwi-fi環境が敷かれていますが、ここの環境ではACは殆ど出来ないと言えます。まず、講義は全く受講できません。また、通常のディスカッションでさえかなり時間が掛るため、十分な環境とは言えません。
このため私は、ACの全てを外部のネット環境下で行っておりました。すなわちAC生活のほぼ100%を、wi-fi環境が整った場所に外出することにより行っておりました。
外出場所は、バスで約15分の距離にある「ショッピングモール」またはその近くの「レストラン」となります。ただし、この2か所とも「講義受講」に十分な環境ではない(ストリーミング再生が出来ない)ため、講義は全てACモバイルによりiPhoneにダウンロードして受講しておりました。
今後のネット環境の改善について
現在、CNE1キャンパス内ではwi-fiの工事が行われており、ネット環境はかなり改善される予定です。ただし、日本のwi-fi環境に比べるとまだ劣るものと考えられ、実際に講義の受講などがどの程度スムーズに行われるかなど、現段階では不明です。ただし、講義のダウンロードが可能になり、ACを行う上での情報収集に支障がない程度にweb検索が出来る状態になれば、AC生活はかなり快適に行えると思われます。
CNE1での生活を終えて
私は、この4週間、実際にCNE1で生活しながらACも両立して行ってきたので、受講生本人のやる気と工夫次第で、この両立は可能であると考えます。また今後、「BBT(大学、大学院)とCNE1の両立」といったことを考えている方には、十分に可能であるとアドバイスしたいと考えます。ただし、現時点では、いくつかの問題点を解決する必要があると考えます。
ネット環境とそれに付随する問題点
ネット環境は前述の通りですが、それにより、以下のような問題点が発生している、または可能性があります。
最終試験
こちらに居る間に、必修科目の最終試験を迎えましたが、大きな不安がありました。学内のwi-fi環境は、一日に何回も突然不通になったりします。また、外部のwi-fiが配備された場所も、行ってみると「今日は使用不能」といったこともしばしば体験しました。したがって、最終試験は期日の3日前には完成して早い目に提出しましたが、期限ぎりぎりでの提出にはかなり不安があります。
また、このような状態から、CNE1就学中に時間指定のオンライン試験を迎えた際には、かなりの不安要素があると考えます。
公共の場所でのAC
この4週間、ほぼ毎日外出してACに向かいました。ACに向かっていた場所は、「レストラン」またはショッピングモールの「フードコート」です。当然、外部はかなりの喧騒で、レストランでは昼間からカラオケやバンド演奏が行われたりします。また、「BBTの学生」にとって最も重要な週末には、ショッピングモールはかなり混雑し、レストランではすぐ横で昼間から酒を飲んで騒いでいる人達が居たりします。本人のやる気と集中力次第ですが、このような状況で何カ月もACを続けるのはかなりの根気が必要であることは間違いないと考えます。
キャンパスの環境
キャンパス内は、夜になると教室が勉強部屋として開放されますが、昼間は学習空間としては、外か寮の自室しかありません。外はかなり暑く、先生や他の生徒と英会話をするには問題ないですが、一人でACに集中するには苦しい環境です。また、寮については、一人部屋以外は部屋で時間を過ごしたり勉強をしたり出来る環境ではないという状況です。ただし、夜間には教室が解放されるので、それを利用すれば学習は可能です。
さらに、長期に滞在する場合は、講義資料を印刷する設備がありません。ただしこれについては、CNE1事務所の協力を仰ぐことで解決できると考えます。
今後について
私は4週間に渡りCNE1で英会話のレッスンを受けながら、自分なりに工夫をして何とかAC生活も行ってきたので、「BBTの学生がACとの両立が出来るか」と問われれば、「出来る」と答えます。ただし、現在の環境下で考えると可能性ですが、色々と本人の工夫が必要と考えます。
ただし、キャンパス内のネット環境については現在ハイレベルなwi-fiの工事中であり、キャンパス内には宿舎や教室も新たに建設されて来ていることから、前述のような問題が解消される可能性は十分あると考えます。
また、個人的には、多少の不便さを味わいながらも自らの工夫で学ぶ環境を確保するといったような経験を、BBTの多くの同僚にも経験してもらいたいというのが正直な感想であります。
最後に、CNE1の英語教育、教師陣、人間関係や出会いについては素晴らしいものである事を強く申し上げさせて頂き、このレポートを終えたいと思います。
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