生徒コラムVol.02 | 岡本有矢さん(20代 男性)
留学期間:2015年12月〜2016年3月(13週間)
留学直後の体験記:岡本有矢さんのフィリピン留学体験記
自分が切り拓いた英語上達の道
バングラデシュからこんにちは。
24歳で会社を退職して、英語力 ほぼ0からどうやって16カ月で、
『英語で言いたいことを伝えられる』
『英語で相手の言いたいことを理解できる』
ようになったのか恐縮ながらお伝えさせて頂きたいと思います。
他の方とは違ったアプローチをしているので、読んで頂く価値があったら良いなと願っています。
読むのが面倒だと感じる方はオーストラリア編だけ読んでください・・・笑
(ちなみに会社を退職する前に受けたTOEICは515点)
英語を勉強しようと思ったきっかけ
まず、私は英語学習において一番大事なのは『英語を身に着けたい理由』だと考えています。
では、社会人になってまでなぜ英語を勉強しようと思ったのか。
私は東南アジアで見受けられる貧困問題の解決に非常に興味をもっており、
大学生の時に出会った、未だ究極的な答えのない、とある問の答えを探しています。
『ストリートチルドレンにお金や食べ物を、あげる方が良いのか、あげない方が良いのか』
そして、会社(地方銀行)に勤務していたころ、ある縁からとある銀行に出会いました。
バングラデシュにあるムハマド・ユヌス先生が創設した、地方の貧困層のみを顧客とするソーシャルビジネスとして有名となっています。
ここでその問の答えに近づく1つのステップとして、グラミン銀行のトレーニングプログラム(英語で行われる)に参加しようと決意しました。
そして、そこから逆算して、オーストラリアでのワーキングホリデー、フィリピン留学等を決めていきました。
英語学習の道のり
期間は大きく分けて3つに分けられます。
- 会社を辞めてから、CNE1に行くまでの2ヶ月半
- CNE1での3ヶ月(13週間)
- オーストラリア10ヶ月 – ワーキングホリデー(人生でいちばん苦しかった1年)
※AとBについては留学体験記を卒業直後にしっかりと書かせて頂いたので、お時間のある方はどうぞ。
A. 会社を辞めてから、CNE1に行くまでの2カ月半
僕はお金持ちではないので最安値で英語を身に着けてしまおうという魂胆がありました。
そこでやったのは以下です。
1)単語帳1冊丸覚え
使ったのは 『システム英単語』という高校時代に使っていたものです。
これを毎日午前中に3時間ほどかけて1日20ページ丸覚え。
最終的に5周ぐらいしました。
2)文法帳1冊丸覚え
使ったのは 『NEXT STAGE』という、高校時代に使っていたものです。
これをお昼から3時間かけて1日20ページ丸覚え。
3)オンライン英会話
DMM英会話というサービスを使いました。
25分×3回を毎日欠かさずやって、覚えた単語と文法を口に慣れさせるために使いました。
1カ月で1万円程度でした。
4)YOUTUBE
VOA LEARNING ENGLISH (VOICE OF AMERICA) という英語学習者向けの動画をひたすら見ていました。
例えば・・・
[su_youtube_advanced url=”https://www.youtube.com/watch?v=UAe9Bwl38Yc&t=101s” width=”320″ height=”200″ controls=”alt” showinfo=”no” rel=”no”] VOA[/su_youtube_advanced]
単語や文法というのは1人で十分できるので、
そういう独学で簡単にできるものは日本で全部やっていきました。
B. CNE1での3か月ちょっと(13週間)
授業をまじめに受けて、単語を忘れないために空き時間を使ってひたすら単語力の維持を図っていました。
しかしながら、最初の4週間後のスピーキングテストで入学時と全く同じ点数をたたき出してしまいました。
絶望からのやる気喪失
ビールにおぼれる日々
・・・からの激太り
そこで、心機一転!!
やり方をガラッと変えようと、大胆に自習は一切せず
ひたすら先生と話したり、遊んだりする方法に切り替えました。
次のテストからは見事点数が上昇していきました。
『実際に言いたいと思ったことを口に出す』
というのが良かったのだと思います。(コミュニケーションの原点かな?)
卒業の段階でどれだけ喋れたのかというと、頭で文章を考えてから話すという程度でしょうか。
学校の中では話せる方で、オーストラリアについてすぐまでは、普通に会話できるじゃん!と思っていました。
その後、オーストラリアで思いっきりトンカチで頭を叩かれるような状況が次々起こります。
(※実際にトンカチで叩かれたわけではありません笑)
C. オーストラリア 10ヶ月
CNE1卒業後、日本には戻らずワーホリビザを使って、オーストラリアのケアンズに10カ月滞在していました。
(オーストラリアで語学学校は行っていません。)
このワーキングホリデーの期間は楽しいこともありましたが、
地獄の修行のように自分を追い込んでいました(追い込まれていた)。
ケアンズでの最初の仕事は、ジェットスキーのツアーを催行する会社。
もちろんみんな英語話者。しかもゴリゴリのオーストラリア英語(簡単な言葉も全く聞き取れなかった)。
意思疎通もままならない。
先ほど触れたトンカチで頭を叩かれたような事案を挙げると、
[su_list icon=”icon: gavel” icon_color=”#053387″]
- 『乾いたぼろきれ(雑巾)とって!』といわれて、カメラ渡してガチギレされ、無能扱い
(そこまで怒るか普通・・・!?)
- ツアーの予約を電話で受けている時に、『てかなんで英語分からない人が電話うけてるの?』と嘲笑いながら馬鹿にされる
(皮肉にも馬鹿にされている言葉だけなぜか理解できる。電話で英語の会話とかしたことないっちゅうねん・・・)
[/su_list]
といったことがバンバンありました。こんなの序の口。
英語をうまく話せないだけでこんなにストレートにダメ人間扱いされて、
尋常ではない悔しさが心の中にたまっていきました。
(まぁ話せない僕が悪かったんですけど・・・)
僕が話していた英語は、相手が僕の言っていることを理解しないといけないときだけ、
つまり、『先生と話すとき』 『自分がお客さんであるとき』のみ
会話が成立していたんだ、と心の底から痛感した瞬間でした。
その後、ケアンズのツアーインフォメーションセンター(日本人のお客さんほぼ無し)で仕事をするようになり、
英語で正確にお客さんのニーズを理解し、正確性の高い情報を提供することが必要となりました。
それができなければ即クビ(実際クビになった人がたくさんいました)。
そこで『あの時の悔しさ』が完全に僕のモチベーションへと変化していました。
『絶対負けないぞ』と。
戦う方法を考えに考え、コミュニケーションさえまともに取れれば問題になることはないのでは?という考えにたどり着き、
どうやって『会話を成立させるか』について考えました。
僕がもともと英語を勉強したいと思ったのは東南アジアでやりたいことがあるからで、
British や American、Australian English を極めたいなんて1ミリも思っていなかったので、
英語そのものではなく、
『英語でのコミュニケーション能力を最大化』
することをオーストラリア滞在中の目標とすることにしました。
なぜか?
想像してみてください。
例えば、日本人同士でもあなたが誰か出会ったばかりの人に話しかけたとします。
問いかけても返事がすぐに帰ってこない、笑顔もなくぶっきらぼうな動作で親近感が湧かない。
なんか話しづらい。
あなたはこんな人にもっと自分の話をしたいと思いますか?
僕は思いません。そんな人面白くない。
この職場では、お客さんに僕と話をしたいと思わせることができないと僕は即クビだ。
こういったところに目を付けつつ、コミュニケーション能力の最大化をするために行ったことは・・・
[su_highlight background=”#f9f779″]1) 会話の予測[/su_highlight]
分かりずらいかもわかりませんが、会話中に相手の答えを先読みして予想、
そこから答えを先に用意しておいて会話のキャッチボールを可能な限りスムーズにする。
例えば、本当に英語初学者向けな例を上げると・・・
朝、外を歩いていると向こうの方から知っている人が歩いてくる
ここで何を予測できますか?
『GOOD MORNING, HOW’S IT GOING ?』
という言葉をあなたは数十秒後に言います。
『NOT BAD THANK YOU, YOURSELF?』
と返ってくることを予想して、
『I’M VERY WELL!! THANK YOU FOR ASKING ME.
DON’T YOU THINK TODAY’S WEATHER IS LEGEND? I WANNA SLEEP ON THE ROAD ALL DAY LONG HAHAHAHA』
とプラスアルファでスモールトーク的なことを付け足すところまでは最低限予想し終わって初めて、
実際に『GOOD MORNING』と会話をスタートするようにする。
こうした予測を常に頭を会話が始まる前にフル回転させて行います。
(もちろん会話中にも)
これをすると返事がスムーズに口からでてくるだけでなく、
相手の返事を事前に予測することから、リスニングに自信がない人でも相手の言ってることを理解しやすくなります
(僕はリスニングに重度の問題を抱えていますが、これで割と解決)
[su_highlight background=”#f9f779″]2)興味を持ち、認める[/su_highlight]
ここで質問です。
自分に興味を持っている人、自分に興味なさげな人。
あなたはどちらの人とあなた自身の話をしたいですか?
僕なら自分に興味を持っている人、です。
※自分に興味なさげな人を選んだあなたは鋼のメンタルの持ち主です。
どこでも生きていけます。そのままCNE1の申し込みフォームへどうぞ。
という冗談はいいとして、
じゃあ、どうしたら相手に『興味を持っているよ!もっと話して!!』と間接的に伝えることができるか?
『質問』 と 『承認』
(めっちゃかっこつけてすみません。)
まず、『質問』について。
全く相手の話に興味がなくても興味を持つように意識して、会話中に必ず質問を最低2個は見つけてください。
普段の会話の中で相手が、自分の話したことに質問してきたら少なくとも自分に興味が少なからずあると伝わります。
質問したらその答えを受けて必ず掘り下げましょう。
そして、相手がもっと話したそうにしていたら、もう一個の質問をぶつけてさらに掘り下げて、
その会話中にさらに質問を見つけちゃうという必殺技です。
どんな小さな質問でもいいです。
そして、『承認』について。
なんやねん承認って!と思われるかもしれないですが。
これは例を挙げて話したいと思います。
例えば、初対面の場面をイメージしてみます。
私: 『 WHAT DO YOU DO ? 』
Aさん: 『 I’M A UNIVERSITY STUDENT. AND I’M STUDYING BLABLABLA……』
私: 『WOW! THAT’S WONDERFUL!!! YOU MUST BE VERY SMART!! WHY ARE YOU INTERESTED IN BLABLABLA…..?? 』
本当に何気のない話です。
少なくとも僕が経験した限りで効果がほぼ確実にあるのは、とりあえずどんなことでも褒める(=相手のやっていることを承認)、
相手の気分が良くなる。そしてさらに質問・・・といった話でしょうか。
まあ、心の底から本当にすごいと思って相手にすごいねとしっかり伝える。
そして質問する。というだけのことです。
(大したことねぇな!と思いながら褒めるのは絶対にしない。)
[su_highlight background=”#f9f779″]3)出会う人の動きを観察してまねる (動作のウエスタナイズ)[/su_highlight]
僕がオーストラリアについて指摘されたのが、
『会ったとき、もしくは別れの時に握手』
『相手の目を見て話をしない』
『表情の豊かさが足りない』
などなど・・・
この中でも一番重要だったのは『相手の目をみる』ということでした。
日本人はまず人の目をしっかり見て話さない。
多くの日本人以外の人は目を見て話す。
これは明らかでした。
文化が違うのだからコミュニケーションの取り方も違う。
自分からその違いに歩み寄って行けば、相手は少しでも心地よさを感じてくれるのではないでしょうか?
[su_highlight background=”#f9f779″]4)自分の利益等考えずに、他の人を常に助ける (全ての人は自分の昔からの親友だと思って話す)[/su_highlight]
自分がいるのはケアンズであり日本ではない。
困ったときに誰が助けてくれるのか?
家族も友達もいない、友達がいても必ず助けてくれるか保証はない。
僕はこういう状況で、自分が困ったときに助けてくれる人は多くはないと考えていました。
他の人も同じようなことを考えているでしょう。
ワーキングホリデーで来ている人であれ、
旅行者であれ、
あなたが少しでも力になってあげれば、その人たちは幸せになるかもしれない。
手助けしない理由はないですよね?
『どんな人相手であれ、全力で手助けさせてもらう』
というのを信条に持っていれば、
様々な人に積極的に話せる機会も増えるし、その人に喜んでもらえるし、自分もすがすがしい気持ちになれる。
こんな最高なことはないです。しかも、無料。
私がインフォメーションセンターでお客さんから言われてうれしかった言葉は、
『あなたみたいな性格だったら、どこの国でも絶対やっていけるわよ』(多分イタリア人)
※ちなみに僕の本来の性格はスーパーインドア系です。しかも人見知り。
『私、あなたのこと昔から知っているみたいな感じがするわ。まるで友達のようだわ。ありがとう。』 (オーストラリア人)
オーストラリアに来てすぐのときは、例のトンカチ事案のせいで、こんなこと言われるなんて想像もしませんでした。
ここまでこれたのも、
インフォメーションセンターで狂ったようにほぼ毎日働いて、人とコミュニケーションを取るということに重きを置いていたからです。
なんだかんだで、改めて計算すると
少なく見積もっても2500人はなんらかのコミュニケーションをとっていたことになります・・・
日本人のお客さんは限りなく少なく
全世界からのお客さんでした。
アジア各国、南北アメリカ大陸、アフリカ、ヨーロッパ、中東などなど、
文字通り世界中からの旅行者
みんながみんな英語話者ではなく、例えばスペイン語しか話せないなんて人も私のお客さんでした。
アクセントや言葉選びの多様性に常に触れることができる、
ここまでバラエティに富んだコミュニケーションを取れる環境にいることができたのは本当にラッキーだったと思います。
最終的に、トレーニング、人のマネジメント、たまに採用も私がするようになり、
英語以前に文化の全く異なる同僚ともコミュニケーションを率先してとっていく立場に立たせてもらえたことは、
お金では買えない、かけがえのない機会だったと感じています。
その一方で今、僕は日本語でのコミュニケーションにすごくストレスと苦手意識を感じています・・・
日本語でのコミュニケーションは僕の目標ではなかったので。というオチが・・・笑
最後に
英語そのものではなく、コミュニケーションを最優先して英語での意思疎通を図る。
そういったアプローチも英語を学ぶ目的によってはありなんじゃないでしょうか?
結果論ですが、
コミュニケーション能力自体は近年のグローバライゼーションの核にあると僕は信じています。
コミュニケーション能力なしにして、英語とあなたの価値を最大化できることは難しいと思います。
そういうことも踏まえて、『みなさんにとってのコミュニケーションとは何か』を考えてみてください。
直接お話できればもうちょっと分かりやすく説明できるのに!なんて言いたくなります。
拙い文章で申し訳ありません。
この話を選択肢の一つとして何かしら感じ取って頂けたら幸いです。
英語学習のアプローチにおいて、正解の道は無限にあるでしょうが、
どの道を選んでも、多分、楽しく・楽して・上達!! なんてあり得ないので安心してください。
むしろあったら教えて欲しいです。
何を目的に英語を学ぶのか。それをあなたの進む道の最初の一歩にしてみてはいかがでしょう?
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