50代 男性
2012年10月~11月(4週間)
日常会話マンツーマンコース6時間コース
外資系の会社生活を25年間過ごして、中学高校を含めてろくに勉強をしなかった英語は、仕事で使うにはレベルが低すぎて困っていました。25年間勤めると4週間の特別休暇がもらえるので、今更ですがこの機会にどこかで英語力を飛躍的に高める方法はないかと探していました。日本の語学学校でビジネス系のパーソナルレッスンを受講すると、1時間あたり7,000円から8,000円のコストとして、1日6コマで42,000円から48,000円になり、20日間通うと840,000円から960,000円になってしまいます。その他の交通費、テキスト代、諸雑費をいれると軽く100万円を超えてしまいます。小さな車が買える金額であり個人で支出するには、正直ちょっと無理だと思いました。大きな金額の学習資金を出すのは無理で、かつ学生生活から大分時間がたって頭の固くなって記憶力の落ちたサラリーマンでもできそうなことは他にないだろうかと探すことにしました。
そのとき『無限大』という冊子にアジアに進出している若手企業家として、CNE1共同経営者である井坂さんのインタビュー記事が載っているのを見つけました。その記事を読んで、アジアで唯一のアメリカ英語を話す国であるフィリピンでは、語学留学ビジネスが盛んであることを知りました。そこでCNE1のホームページでいくつかの留学体験記を読み、費用を「かんたん自動見積もりシステム」で調べました。その結果、費用は日本で語学学校へ通うよりは大分安価であることが確認できました。その後e-mailで問い合わせをして安心できる返答をいただき、短期すぎてとても留学と言えるようなものではなくても、少しでも可能性があるなら行ってみたいと思いました。開発途上国に行くことが好きなこともあり、これは楽しいこともあるだろう!という楽観思考でCNE1に決定しました。
準備
通常の海外出張パックを持ってきただけで、ほとんどなにもしていません。古くなった電子辞書を新しいものに買い換えただけです。英英辞典が入っていて、読み上げ機能、履歴機能、単語ジャンプ機能は必須だと思います。
大学生の方や社会人の経験があまり長くない頭の柔軟な方たちが推薦していたのは、『瞬間英作文』、『音読パッケージ』です。実際に会話をするためには、このようなものを事前にしておくとよいとスムースに適応できるのではないかと思います。後は、あまり文法にはこだわらずに音読練習しましょう、といいたいところですが、文法的に調べることも多々あるので、実績のある文法書を一冊持ってきたほうがいいと思います。これは、井坂さんから頂いたメールにも入っていたのですが、守らずに失敗したことです。
授業
1日6コマ(50分x6コマ)をとりました。1日8コマはかなり大変で会話の復習練習時間をとると長期ではもたないと思いました。基本的にそこまでやる気はまったくなかったので、はじめから8コマは考えてもみませんでした。アメリカ英語を使って大学まで勉強し、かつ米系企業で働いたことのある先生との英語でのマンツーマンの授業は、非常に密度が濃いので、テキストに沿って1週間をすぎると相当量をこなしているという感じでした。
最初は、中学生レベルの時制のような基本中の基本から入るのですが、それらを会話で自由に使えるかというとうまくいきません。日本の英語教育の手で書く、またはタイプして文章にすることだけをやっていたため、口への神経がつながっていない感じでした。会話中で基本文法をダイナミックに使いこなすのは、なかなか難しいことだとおもいました。
慣れてくるのは2週間が過ぎてからでしたが、このへんからは、日本で基本をちゃんとしてきた人とそうでないひととの差が開き始めるところでした。
また、テーマに対してディスカッションを行う授業では、電子辞書で単語を調べながら相当深いところまで先生と会話をしました。これによりボキャブラリーが増加しただけでなく、フィリピン人の生きるための哲学のようなものにも触れることができました。これからの人生で、英語で深く会話をすることができる素地ができ大変役に立ったと思います。
また、先生によってはHome workに英作文を出す人もあり、毎日文章を書いてそれを訂正してその場で説明してもらい、書き直して音読するということもしました。先生は、ある意味では毎日顔をあわせる家庭教師のようなものなので、コミュニケーションによってどのようなことをするかについて合意をすれば、相当な効果がある学習方法がとれます。
その他、なりゆきで無料レッスンのディスカッションとスピーチのクラスに参加しました。これらは非常に楽しく過ごすことができました。ディスカッションクラスの進め方は、テーマを決めてグループ・ディスカッションをするというものです。スピーチクラスは、テーマの決まったスピーチをその場で考えて即興的にするというもので、スピーキングテストの内容に沿っているので、是非参加されたほうがよいと思います。
日本語で話す時間
私は、仕事で日本語と英語の時間が常時切り変わる環境に長くいたので、日本語で話すことと英語で話すことの両方の時間があってもかまわないと思っています。ただし、本当にすべての時間が英語だけであれば、確かに学習効果は高いと思います。英語だけを話したいひとは『英語だけで会話をしてください』と書いたカードを下げていれば、休憩時間等に先生方を含めて対応をしてくれます。そもそも先生方と英語で壁のない会話ができて初めて実力が向上したといえるのではないでしょうか。
しかし、CNE1に来る人たちは、そこまで英語だけと思いつめて来る人よりも、英語の実力向上とともに将来の方向性を探求しているひとが多く、日本語で話す時間をとても大切にしていました。
韓国系の英語スクールにいけば、韓国人のなかに日本人がポツンと入ることで互いに母国語が異なるため英語で話すしかありません。これは一つのセールスポイントであるといえます。それも考えたのですが、自分では休暇で来ているので、ストレスを溜めて帰りたくないし、HPを見て楽しそうなところのほうが自分には合っていると考えて正解だったと思っています。
英語学習の前に
語学とは関係ないコミュニケーションの能力について言えば、なにも言わないシャイな日本人では語学学習の効果はありません。英語は主張言語なので、自分からなにも言えないという性格を自分の意思で改善しないと、そもそも会話になりません。日本人の中でもコミュニケーションがうまくいかない人が英語によりコミュニケーションが急にうまくなることはあまりないと思います。この点については、学校は関係ないと言えるでしょう。
しかし、CNE1では、フィリピン人の先生の明るさが自然に少しずつ浸透していって、コミュニケーション能力が大分改善されていく方も見受けられました。南国になじんで心が開いていっているようにも見えます。フィリピン人は、会話の中で欧米人ほど論理性の角(カド)がないので、論理性表現に弱い日本人には、英語で話していてもなじみが早いのではないかと思います。
結果として日本で英文和訳、英作文、英文法をちゃんとやってTOIEC等で高得点を取っているがうまく英語で会話できないという人がCNE1で集中学習をしたときの会話力のレベルアップのポテンシャルが一番高いのではないでしょうか。事前に努力してきた人は、効果が確実にでるということです。
英語力はどこまでのびたか
自分だけの三原則は以下のように考えました。1) 音読、2) Complete sentence、 3) 正確な発音 の3つです。一つ目の音読は、空き時間に部屋または自習室で声に出して当日学習した文章を読みました。また、二つ目のComplete sentenceは、日本語のSOVから英語のSVOになかなか変換できずに、時制を忘れたり、動詞を飛ばした変な文章にならないように努力しました。三つ目の正確な発音は、先生にやって見せてもらうまでまったく知らなかった方法でR、Lの発音を練習しました。これは効果があったと思います。
その結果、スピーキングテストは、終了時には大幅に3段階上がって『CNE1 Medal of Honor』をCNE1を含めたCathel SchoolのオーナーであるMr.Garryより頂いて終了することができました。そもそも、田舎にある学校なので、周囲になにもなく学習に集中できることは、非常によい環境でした。マニラにある学校ではそうはいかなかったと思います。
授業以外の勉強の仕方/すごし方
毎日のHome workを夜の8時か8時半くらいまでに終了し、近所の屋台で他の学生と安価なビールを飲みながら会話をして楽しく過ごしました。CNE1は、マニラ市内やセブにある学校と異なり、田園の真ん中にあるので夜に出歩くところもありません。早く寝て、早く起きるに限ります。
休日は観光地として有名なバギオや、ハンドレッドアイランド、等に行く人が多くいます。フィリピン国民の休日があると3~4連休ができ、もう少し遠いところにいけます。私は、世界遺産に指定されているマニラのサン・オウガスチン教会と、ルソン島南部のバタンガス地方のアニラオにあるパシフィックブルーダイブリゾートに行きました。行くまでの時間は大分かかりましたが、水温27,8度で、視程が20m程度あったと思います。ほとんどの場所がダイブポイントなので、船も5-10分ほどしか動きません。ポイントについたらダイビング機材を装着し、バックロールエントリーで次々に入り、魚も珊瑚も色彩の多い海を1ダイブで45分以上も案内してもらい最高の休日でした。
生活上のポイントと持参すべきもの
Note PCまたはSmart PhoneでWifiが使用できるものを持って行くことをお勧めします。フィリピンではWifiは基本的に無料です。iPhone等でも機内モードのままで日本からのメール/電話等は非着信にしてFacebookやWeb上のgmail等を使用してコミュニケーションをとるようにすれば、ハイウエイバスや学校、スーバーマーケット、その他の場所で無料web環境を使用することができます。通常の無線LAN環境は、使用できる場所が非常に限定されており、かつ54Mbps等で低速な世界に耐えなくてはなりません。
1ヶ月以上の期間を想定している方は、SM(Shoe Mart)スーパーで、安いプリペイド式の携帯電話をすぐに購入したほうがなにかと便利です。電話料金は、1ヶ月分でも日本からの国際ローミングの1着信分以下ではないかと思います。女性は200V対応のドライヤーがあれば、持っていったほうがいいかもしれません。100-200V対応の小型湯沸器と分封になっていてカップの上に載せて抽出するタイプのドリップコーヒーを沢山持ってくればよかったなと後悔しました。コーヒーは昔の韓国のようにインスタント文化なので、それでOKであればSMスーパーで購入可能です。
風邪薬は自分に合ったものを持って行ったほうが良いと思います。また、水が硬水で、ろ過技術が低いので『ザガード』のような乳酸菌の働く整腸剤はあったほうがいいかもしれません。
また、長距離を走るハイウエィバス、レストラン、SMスーパーなどでは、冷房の温度が極端に低いことが多く、長袖衣料(トレーナー等)は必需品です。SMスーパーでは、厚手のトレーナー等は見つけられませんでしたので、日本から持っていくべきではないかと思います。エアコンの寒さに弱い人は、持っていないと風邪をひきます。
その他必要なものはほとんどSMスーパーで購入できます。特に、日常的に着るTシャツは、非常に安価で手に入ります。
おわりに
最後に、井坂さん、インターンの真紀さん、スタッフの皆様、そして担当の先生方に、さまざまな件でお世話になり、お礼を言いたいと思います。大変ありがとうございました。
サラリーマン生活はあと10年になりましたが、自分の人生に学生生活を4週間だけ追加しました。これは今までにない貴重な時間でした。さらにこれからも自分なりの進捗ができるようにがんばりたいと思います。
CNE1で会話力を強化するだけでなく、今まで見えなかった自分とあなたの進む道を発見してください!では。
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